福岡県と大分県の県境を接する豊前の国、福岡県田川に鎮座まします、英彦山神宮です。主祭神は天忍穗耳命(アメノオシホミミノミコト)。御由緒によると天照大神の御子で御神勅によりこの地に御降臨されたとあります。この神宮の御名となられている『ひこさん』は「日子山」(日《天照大神》の子供の山の意)それがのちに「彦山」となり院宣によって「英」の字を与えられ『英彦山』(ひこさん)となり現在に至る。

 この神宮のある英彦山は「北岳」「中岳」「南岳」からなる修験道の霊場、中世以降は『英彦山権現様』として栄えました。行き違える参拝者の方々も登山ルックに身を固めて颯爽と上られております。本来ならばこの三嶺をお参りするのですが最近の慢性的なメタボリック体質と同行者の体調が芳しくなく(?)今回は通称「お宮さん」といわれる奉拝殿までの参拝でした。ただ、この奉拝殿までの道のりでさえも険しく一気に登りあがるには厳しい。

 お宮さんまでは、彦山スロープカー(ロープウエイ平成17年10月10日より運行開始)があるのです。体力に自信のない方はこちらをどうぞ。周辺は花公園もあり春は特におすすめです。
さらに秋は紅葉、冬は自然の鹿が。みどころ満載です。




 雨男の私にしては珍しくすばらしい晴天の日で参拝には絶好のタイミングです。しかし10月なのにまだ暑い。
 奉拝殿下の石の鳥居です。横には最近立てられた神文字風書体の石柱がここからがお山のスタートです。

奉拝殿まででもこの険しい石段を登らなければなりません。
途中はいくつもの赤灯篭があり道々を案内してくれます。
約300mの距離を20分くらいかけて登りました。(時間かかりすぎ?)

石段の途中には「坊」(ぼう)といわれる山伏の家(宿坊)跡が。
修験道の経「天狗経」にでてくる大天狗「彦山豊前坊」(ひこさんぶぜんぼう)もこのあたりで修行していたのでしょうか?
 お宮さんのすぐ下に「夫婦杉」が仲良く立っています。間のすきまからまばゆい日差しがさしていて神々しいかんじです。
この御神木の後方には「修験道館」があり、修験者の資料や神宮の文化財を展示しています。お宮まであともう少し!!

 やっと頂上に到達しました。もう汗びっしょりで、息も絶え絶えです。
あがるとまずすぐ右手に、この「梵鐘」があります。修験道時代の名残ですが5つあったものを1つだけ残したそうです。大晦日にはいまでもこの梵鐘で「除夜の鐘」を鳴らすそうです。

 こちらが奉拝殿、通称「お宮さん」です。実は参拝日前日の夜、夢でみた御拝殿と酷似していたのにびっくり。どこかのHPサイトで見たのかも知れませんが。拝殿前の灯篭が特徴的です。誠にすばらしい晴天の秋空が御拝殿をひきたてます。
右手の石鳥居は上宮までの入り口。

 霊山の御神木はやはり大きい。下宮よりも下のお宮とはいえ、もともとの標高が高いためでしょうか何気なく立つ御神木にも強い霊気が感じられるようです。右は御拝殿の接写です。大きな鈴が象徴的です。





  



 有名な神社は往々にして自然環境に恵まれた場所に鎮座されている場合が多く、自然の樹木、草花など名水といわれる湧水がでる神社も多い。とりわけ、湧水は汲んで持ちかえる事も出来るので、御神水としてありがたく頂戴することが参拝時のお土産となります。
上宮に登る入り口の鳥居横に湧水がでる龍神様が御祀れており滾々と天然の御神水が湧き出しております。
 試しに飲んでみましたが、冷たくて大変おいしく、まろやかな感じでした。
 授与所にはこの御神水を持ち帰れる社名入りのポリタンク(2l用と5l用)が販売されております。
 ちなみに英彦山一帯は各所で湧水が出るとのことで九州の名水100に選ばれるほどの名水です。地元自治体でも販売しています。(日子の水

たばこをやめてから半年になりますが食物、とくに水の味に敏感になりました。普通の水道水はあまりのまずさに受け付けなくなってしまいました。困ったものです。でもここの水はあまりのおいしさにガブガブ飲んでしまいました。皆さんもぜひお試しください。





 ところで今回は残念ながら「お宮さん」まででしたが次回参拝時は上宮(標高1,188m)まで必ず参拝いたします。どうぞご期待ください。








神社参拝記